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第2号(2005年12月)資料探検隊 Vol.2

南米移住者の食卓 〜日本人移住者は何を食べてきたのか〜

見知らぬ海外の土地へ入植し、慣れない気候風土、文化や習慣のなかで厳しい農作業に従事してきた初期移住者たちにとって、健康管理、体力を維持するための食事はなにより大切なことでした。いまでこそ世界のどこに行ってもお金さえ出せば日本食が食べられる時代ですが、南米の未開の土地に、日本の食材なんて当時あるわけがありません。初期移住者たちの食卓とは・・・? 移住者たちは、日本の味を求めていったいどんな工夫をこらしたのでしょうか?

南米に住む青い蝶の妖精、モルフィーちゃん。海外移住資料館のあれこれを、みなさんと一緒にお勉強します。どうぞよろしくね!!

移住初期:ジャングルの貴重な蛋白源?!

 戦前戦後を通じ、南米の未開の土地に入植した開拓移民たちはまず、原生林を切り拓き、野焼きをして畑を作ることからはじめなくてはなりませんでした。しかし、畑に植えた野菜が収穫できるまでの間、なんとか手持ちの食料でしのがなくてはなりません。しかし、たくましい移住者たちはそんなことではへこたれませんでした。鹿や猪はもちろん、タトゥー(アルマジロ)やカピバラ(水辺に棲む大ねずみ)、大ヘビ、ラトゥン(山ねずみの一種)など、食べられそうな動物はなんでも捕まえて食べたといいます。ジャングルの動物たちは、移住者たちの貴重な蛋白源となっていたのでした。

ブラジルにはもともと、「バカリャウ」と呼ばれる塩漬けの干した鱈があって、移住者の多くはこれを好んで食べたそうよ。日本のものとほとんど同じ味だからなじみ深かったけれど、当時は高価だったのでご馳走だったんですって。
モルフィーちゃん

移住初期:毛の生えたこんにゃく入り?!黒いシチューに仰天!

 ブラジルに入植した移住者たちをびっくりさせた料理のひとつが、フェジョアーダ。ブラジル人の主食とされるフェジョン(カリオカ豆)と豚の内臓などを煮込んだ栄養たっぷりの真っ黒なシチューです。このフェジョアーダ、実はもともと、アフリカからつれてこられた奴隷たちの食べ物だったそうです。農場主が、本来なら捨ててしまうような内臓や耳、鼻などの部位を奴隷たちに与え、奴隷たちはそれを豆と一緒に煮込んで食べていたのです。移住者たちも、真っ黒いシチューが盛られた器のなかから顔を出す豚の鼻や、まだ少し毛のついたままの皮、耳の切れ端にはびっくり仰天! こんにゃくだと思って口にしたら豚の皮だったなんていう笑い話もあります。日本の煮豆からは想像もつかないような料理に、最初は大いに戸惑ったことでしょう。


いまやブラジル全土に広まり、高級レストランでも出されるほどれっきとしたブラジル料理になったフェジョアーダ。栄養価がとても高いんですって!ブラジルのレストランでは毎週水曜日と土曜日がフェジョアーダの日と決められていて、その日はフェジョアーダを食べる人でお店がいっぱいになるそうよ。
モルフィーちゃん
資料館見学の後にフェジョアーダを食べてみませんか?
フェジョアーダ。

栄養たっぷり!フェジョアーダ。(常設展示より)

資料館見学の後にフェジョアーダを食べてみませんか?
赤レンガ国際館の3階にある食堂・テラスでは、毎週金曜日と土曜日に、フェジョアーダがメニューに登場します。資料館見学の後にぜひ一度、ブラジルの濃厚な味をお試しください!
食堂・テラスについてはこちらをご覧ください。

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定住期:代用食品のあれこれ

 日本人の食卓に欠かせないのが白米と味噌汁、そして漬物。米ぬかがない時代、ブラジルの移住者たちはフバーと呼ばれるとうもろこしの粉を使い、きゅうりや大根のかわりにマモン(パパイヤ)やシュシュー(はやとうり)などを漬けました。米、味噌汁、漬物の3つさえそろっていれば、あとはバカリャウやブラジル流に味付けした肉などをおかずにしていました。
 お正月にはお雑煮を作りましたが、お餅の代わりに小麦粉を練ったすいとんで代用していたといいます。ピッコンというキク科の野草はおひたしやてんぷらにして、かぼちゃの茎はふきのように煮付けて食卓によく登場しました。また、桃のまだ青い実を漬け、赤い植物で色をつけたり、酸味の強いハイビスカスの一種やスグリの花などを塩漬けにしたものを梅干代わりに食べたりと、さまざまな工夫をこらしました

南米では現在、味噌やしょうゆ、なっとうの他、とうふ、かまぼこ、こんにゃくなど、たいていの日本食材が手に入る。

安定期〜現代:はれの日の食卓

 いまでも、結婚式や運動会、成人式など、移住地のイベントには婦人会が腕をふるって作る煮物や太巻き、お刺身、てんぷらなどの日本料理が並びます。その一方で、こうしたパーティの席に忘れてはならないのがシュラスコやアサードと呼ばれる南米流のバーベキュー。大きな塊の肉を串に刺し、炭火で焼いて豪快に食べます。移住者たちの食卓は、日本流の食事スタイルに少しずつ現地のものも取り入れた、まさに異文化交流の縮図のようなものだといえるかもしれませんね。

ブラジルをはじめとする南米諸国の日本人移住者が生活する地域では、OBENTO(お弁当)という単語が現地の人々の間で普通に使われるようになっているのよ。それに、ブラジル・サンパウロの日曜市場では、焼きソバの屋台が人種や世代を問わずに大人気なんですって!
モルフィーちゃん
シュラスコ いなりずしと太巻き

シュラスコはパーティーの定番!

  南米にもすっかり定着したいなりずしと太巻き

(写真は常設展示より)

 
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