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公開講座「日本人と海外移住」
   

第1回「近代日本人の海外移民」木村健二(下関市立大学・教授)

 
   

 
       
   

第1回概要
 公開講座シリーズ「日本人と海外移住」の総論として、まず「移住」や「移民」、「植民」という用語について考えます。そのうえで、移民の諸要因、国際関係や移民政策、移民会社などに関して統計資料を示しながら解説します。また、山口県を例に、移民の送金、県人会、郷里とのつながりにもふれます。本講義を通して、「近代日本の海外移民とは何であったのか」を共に考える機会となれば幸いです。

 
   

第1回のレジメ(PDF形式)はこちらからダウンロードできます。

 
   

第1回報告
 今回は第1回ということもあり、まず「移住」や「移民」、あるいは「植民」という用語に関して、どのような考え方があるのか紹介された。主として、日本の旧植民地・勢力圏へ移民する場合と、非勢力圏へ移民する場合の共通点と相違点が確認された。さらに、その対象とすべきものはどのような範囲になるのかについて述べられた。そのうえで、移民を起動づける要因について、プッシュファクター(押し出す要因、主として地域の社会経済的要因、一家の経済状態等)、プルファクター(引きつける要因、主として雇用労働市場、賃金格差、開拓地の設定等)、国際関係や国などの政策(官約移民、排日運動、人口食糧問題、植民政策等)、移民会社などの斡旋業者や先駆者の成功情報、ネットワークなどの媒介項などの点から説明された。ついで、そもそも日本人の海外移民はこれまで、どの地域からどの地域へ、どの程度存在したのかについての数値が確認された。
 以上の総論的な部分をふまえた各論として、移民県のひとつといわれる山口県のケースについて講義が進んだ。まず、第二次世界大戦前における行先別移民数を、県内の郡市別に分け、さらにそれぞれの移民が、どのような社会経済構造の下にあり、また階層別特徴を有していたのかについて検討された。これらを細かくみていくと、朝鮮やハワイ・北米へ行く場合と、ブラジルや満洲へ行く場合で、共通する部分と異なる部分が存在することが指摘された。また、これらの移民を起動づけた政策的背景を国・県・町村レベルでみていき、その間の斡旋業者・推進者そして情報の存在に着目した。ここでは呼び寄せや成功情報などは共通する部分があるものの、政策的相違は移民先での動勢を左右するものとしてきわめて重要であることが指摘された。最後に、これらの移民を生み出した出身地と出て行った人びととの関係がどのようなものであったかについて、移民した人びとがもたらした送金や持帰り金、移民した人びとが結成した県人会、町村人会などの団体の活動、そして山口県内で作られた防長海外協会について検討された。本講義は、近代日本の海外移民とは何であったのかに関して、経済史の側面から理解を深めることができる機会となった。

 
       

 

 

 

 

 

 
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